上手くなれない人による上手くなれない人のためのイラスト練習記録

どうしても上手くなれない絵描きのブログです。練習内容や気づいたこと、弱音などぼやいていきたい。目指すは誰でもできる効率的な練習の研究、打倒精神論。

30秒ドローイングの効果

眠れないし記事でも書きます。

 

イラスト初心者からベテランの方まで多くの人が知っているであろうPosemaniacs.com様の「30秒ドローイング」。

http://www.posemaniacs.com/blog/thirtysecond

 

30秒間(時間は30秒以上にも変更可)ずつ人体のCGモデルが次々表示され、その間に模写をしていくという練習方法である。

30秒間ずつ手軽に沢山のイラストを描けるという点で注目されるこの練習方法。

実践者も多数いたと思われる。

 

しかし、一見効率的に見えるこの練習方法については少々疑問が湧く。

 

個人的には効果は「ある」と考える。

だが上記で述べた「手軽さ」や「効率性」は実際低いように感じられる。

 

実際効果を出すためにはただ模写して終わりではなく、

画像の履歴を利用して自分で添削してどこが描けなかったのか、またどこが間違ってたかということを把握する必要がある。

そこまでやることで初めて効果が出てくるのがこの練習方法なのである。

その作業には根気が不可欠であるし、もし手軽だからと次々描いていけば添削する絵の数も増えていき、かえって手間のかかる作業となってしまう。

そもそも絵というものは手間のかかる作業ではあるが、「手軽さ」を求めるのであればおすすめしない練習方法であるし、添削の作業を抜かせば残念ながら時間の無駄になってしまう可能性も低くない。

勿論上手い下手を抜きにして模写だけが楽しく、その作業で満足感を得られるなら自由にやっても構わないと思う。

 

また、結局この練習方法はただ模写のみをする作業なので、何となくでしか体の知識が身につかず、よっぽどセンスのある人でなければ添削をしてもある程度行くと成長が止まってしまう可能性もあると思われる。

骨や筋肉を少しでも覚えて人体を模写するのと、覚えず模写するのではかなり意味合いが変わってくる。

例えば足し算にしても、鉛筆をもともと一本所持しており、ある日もう一本購入したので二本になった、と理解しているから1+1=2が理解できるのであって、その前提知識がないまま1+1=2という数字と記号を見たところで算数の勉強にはならないであろう。

よって、0から始める人からすれば人体に慣れるという意味では多少効果はあるかもしれないが、多少慣れてきた時に骨や筋肉の位置をある程度覚えた状態で練習しなければ努力も虚しい結果になるかもしれない。

勿論覚えたからといって効果が出るとは限らないし、覚えてないから効果がないとも限らないが、結局は効率性や手軽さといったものからは程遠い練習方法になると思われる。

この練習方法を続けて効果を出したいならば、筋肉の知識を少しでもつけることを推奨する。

 

以上の点から、30秒ドローイングは結果的には効果のある練習方法とは言えるものの、手軽で効率的なものではないと考えている。

もし心当たりがあったり、どうも効果がない、練習しているが合わないと感じた方は他の練習方法にも手を出してみてほしい。

絵の練習というのは、一番は手軽かどうかよりも「相性」である。

30秒ドローイングと相性がいい人もいるであろう。

私も今現在は相性のいい練習方法を見つけ、日々勤しんでいる。

 

この記事を読んでくれた皆様が自分に合った練習方法を見つけられることを心よりお祈り申し上げます。